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アトピー性皮膚炎と診断されると、塗り薬や飲み薬が処方されるはずです。

もちろん医師や薬剤師の指示通りに使っていただきたいのですが、
なぜ、そうするのか?
を理解すると、先が見通せて、正しく治療ができるようになります。

ここでは病院で処方される薬の「なぜ?」を解説します。
そのうえで、いずれは保湿剤だけでツルツル肌を保つイメージを持っていただければと思います。

アトピー性皮膚炎治療薬、それぞれの目的

まず、アトピー性皮膚炎の治療における3つの基本を確認しておきましょう。

①薬物療法で炎症や痒みを抑える
②保湿を含むスキンケアで皮膚のバリア機能を取り戻す
③悪化因子を探して、対策する

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病院で処方される薬は、主に①薬物療法で炎症や痒みを抑えることを目的としています。
ただし、1つの薬だけでこれら全ての目的は果たせないので、いくつかの薬で分業します。

よく処方されるアトピー性皮膚炎の薬を当てはめると、下記のようになります。

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アトピー性皮膚炎の症状(湿疹)が出ているところは、炎症が起きています。
分かりやすく例えれば、炎症火事が起きてメラメラ燃えているような状態で、消火しないと何もできません。そこで、まずはステロイド外用薬などの抗炎症薬で炎症を止める治療を行います。

炎症が出ている部分は強い痒みを感じますが、痒いからといって掻いてしまっては、火事を延焼させてしまいます。そこで抗ヒスタミン薬で痒みをやわらげて、これ以上燃え広がらないようにします。

保湿にはアレルギーの原因物質(炎症を引き起こす原因)が入ってくるのを防ぐという大切な役割もあります。いわば火に油を注ぐのを止めるのです。

ステロイド外用薬から保湿剤へバトンタッチ

さて、無事に消火できたら、消防隊は帰ります。
同じように、炎症がおさまってきたら、ステロイド外用薬などの抗炎症薬はだんだん出番を減らしていくことができます。(自己判断で減らすことはせず、医師の指示に従いましょう)
けれど、保湿はずっと続けることが重要です。

保湿することで皮膚のバリア機能を保てば、アレルギーの原因物質が皮膚から入ってきにくくなるので、炎症を予防できるのです。いわば「火の用心」といったところでしょうか。

アトピー性皮膚炎では、適切な薬物療法で炎症を抑えたうえで、毎日の保湿で皮膚のバリア機能を守ることが重要です。
お薬の目的と使いどころを理解して、正しく治療していきましょう!


監修:国立病院機構 三重病院 名誉院長 特別診療・研究役 藤澤 隆夫 先生
資格:日本小児科学会 小児科専門医
   日本アレルギー学会 アレルギー専門医・指導医

提供元:マルホ株式会社

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